経験記述の書き方が分からい…。
現場でどのような品質を確保したか覚えてますか?
現場もうろ覚えだし、どんな文章にしたらいいのか…。
わかりました!
私が作成した例文を参考に思い出してみましょう!
経験記述は4つの分野に分かれています。
実際の試験では上記の4つの分野の内2つ出題されどちらか1つ選択し解答します。
今回紹介するのは【品質管理】です!
品質管理とは?
まず品質管理とはどのようなことを指すのでしょか?
建設業における品質管理とは施工管理の1つです。
施工管理とは、【安全管理】・【工程管理】・【品質管理】・【原価管理】があります。
その1つが【品質管理】です。
品質管理とはざっくり言うと、発注者が求める品質をいかにして保つかと言うこと。
設計書や仕様書に書かれている材料等には品質基準があります。
材料の品質基準を保つためにどのような処置をしたかを記述すればいいのです。
分かりやすい材料は【コンクリート】・【土】・【アスファルト合材】辺りではないでしょうか?
あなたも現場を経験していれば上記の材料は使ったことがあるかと思います。
2級土木の試験範囲でも上記の項目は頻繁に出題されるので書きやすいでしょう!
今回は土木工事に携わるものなので配管の気密試験や機械関係の品質管理は避けましょう!
品質を管理する方法とは?
品質を管理する方法は材料よって様々です。
上記で紹介した3つの材料について考えていきましょう!
【コンクリート】
【土】
【アスファルト合材】
コンクリート
コンクリートを使用するする場合は自然環境に特に影響を受けやすいです。
夏季の時期や冬季の時期なんかは品質管理を特に注意して行う必要があります。
・夏季の時期の注意点
真夏の現場仕事ほど辛いものはないですよね…。
私たち人間もいつまでも外でも作業できないと同様、コンクリートも暑さに耐えきれず早めの打設をしなければいけません。
外気温が25℃を超えるときの注意点
- 練り混ぜから打設終了までの時間を1.5時間以内としましょう。
- 暑中コンクリートとして施工し、コンクリート温度を35℃以下で打設しましょう。
外気温25℃以下のときは2時間以内としましょう!
このような暑い時期のコンクリート打設には以下のような対策が考えられます。
- コンクリート混和剤としてAE減水剤を使用し単位水量を減少させワーカビリティ―を高める。
- コンクリート表面の急激な乾燥を防止するため湿潤養生とした。
- 打設中のコンクリート温度を随時確認し必要に応じて散水を行い所定の温度を保った。
- 材料分離を避けるため縦シュートを使用し1.5時間以内に打設完了とした。
・冬季の時期の注意点
寒い時期の現場もけしていいものではないないですね…。
手足の感覚がなくなるぐらいの時もありますし、雨が降ってきたらもう最悪です…。
個人的にはトイレが異様に近くなるのが厄介ですね(笑)
このような時期はコンクリート凍結によるひび割れが考えられます。
外気温が4℃を下回るときの注意点
- 寒中コンクリートとして施工し、配合はAEコンクリートとしましょう。
- セメントは、ポラロイドセメント及び混合セメントB種を使用しましょう。
このような寒い時期のコンクリート打設には以下のような対策が考えられます。
- 打設中のコンクリート温度が5℃~20℃の範囲を保つため周囲にジェットヒーターを設置し随時コンクリート温度を確認した。
- 耐寒剤を使用しコンクリート凍結によるひび割れを防止した。
- 寒中コンクリートの養生を保温養生とし、2日間はコンクリート温度を0℃以上に保った。
土
土に関しては様々な作業で関係してきます。
例えば、
- 埋戻し転圧作業
- 盛土工
- 法面工
上記の様な作業では長い間の雨や、軟弱地盤での作業には適していません。
そのような現場条件ではどのような処置を施せばいいか考えていきましょう。
埋戻し転圧作業
機械での掘削作業では必ず埋戻し転圧作業が発生します。
埋戻しの際の転圧が不十分で地盤沈下や陥没などが起きやすいです。
そのため埋戻しでは以下のような対策が考えれます。
・まき出し厚を20㎝以内で管理し、締固め度が90%以上となるようにランマにて締固めをした。
盛土工
現場状況では盛土を行う場合は作業効率を考えるとダンプトラックでの残土運搬が効率的だったので以下のような対処をした。
盛土を行う場所のコーン指数が200以下と軟弱地盤だったためダンプトラックでの走行が難航すると予想された。
そのため盛土作業では以下のような対策が考えられます。
・表層処理工法にて基礎地盤の表面を石灰やセメントで処理したり、排水溝を設けて改良した。
その結果ダンプトラックの走行が可能なコーン指数1200以上を十分確保できた。
法面工
法面工では降雨により法面の崩壊や落石などが起こり得ます。
そのため法面工では以下のような対策が考えられます。
・盛土法面に使用する材料は降雨による浸食に強いとともに、吸水による膨潤性が低い材料を使用し、仮排水路を設け水の浸食を防止する処置を行なった。
アスファルト合材
アスファルト合材は、外気温の温度の影響を受け易いです。
特に冬季の寒い時期や合材プラントが遠方となる場合には合材の温度管理が重要となるでしょう!
このような現場状況では以下のような対策が考えられます。
・アスファルト合材の温度低下を防ぐため、合材運搬中は保温用シートを二重にし保温対策を行なった。
・プラント出荷時の温度及び合材の敷均し温度を全車にて管理し、初転圧の温度平均130℃にて温度管理を行なった。
・合材の到着時間を空けないようプラントに1人現場に1人連絡調整係を配置させ時間のロスを軽減した。
品質管理の例文
▪️上記のことを踏まえた例文▪️
※自身の経験でも馴染みの深いアスファルト合材での品質管理の例文を紹介します。
⑴ 特に留意した技術的課題
本工事は、配水管布設後、車道部及び歩道部の本復旧を施工する工事である。
現場は合材プラントから約20kmに位置し、冬季の施工と重なり運搬中による合材の温度低下及び温度低下に伴う転圧不良による舗装品質の確保が技術的課題となった。
⑵ 技術的課題を解決するために検討した項目と検討理由及び検討内容
運搬中、合材の温度低下及び舗装品質の低下を防止する対策を以下のよう検討した。
①現場当日の平均気温が約10℃なので、長距離運搬中による合材の温度低下を防止する対策と連続施工の確保を検討した。
②合材の初転圧温度を110℃〜140℃の間となるよう対策を検討した。
③到着時の合材の温度管理方法を社内で話し合い検討した。
以上のような検討の結果、適正な合材の品質管理方法を計画した。
⑶ 上記検討の結果、現場で実施した対応処置とその評価
検討の結果、以下のような対応処置を行った。
①合材の到着時間を空けないようプラントに1人現場に1人連絡調整係を配置させ時間のロスを軽減した。
②アスファルト合材の温度低下を防ぐため、合材運搬中は保温用シートを二重にし保温対策を行なった。
③プラント出荷時の温度及び合材の敷均し温度を全車にて管理し、初転圧の温度平均130℃にて温度管理を行なった。
評価できる対応処置としては、工事時期及び合材プラントの距離に早期に着目し、品質管理の対策を検討したことである。
まとめ
いかがでしたか。
品質管理と聞くとなんとなく難しく考えてしまいがちですがそんなことはなく、土木施工管理技士の出題範囲内で考えていけばいいのです。
もしピンと来ていなければ試験勉強を進めていくうちにいいアイデアが浮かんでいるものです。
難しい専門用語を多く使う必要もありません。
間違えて覚えてしまったり試験当日にど忘れしてしまっては本末転倒ですからね…。
なるべく普段から使っている材料での品質管理を考えてみましょう!
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