経験記述って作文なのはわかるけど、正しい書き方なんてあるの?
正しい書き方と言うよりは基本的な型があるイメージです!
おさえておきたい大事なポイントがありますので紹介します!
2級土木の受験で一番悩ましいのは経験記述ではないでしょうか?
私も最初はどう書いたらいいのか全然わかりませんでした…。
当時、現場経験もろくにない私は「作文なんて書けるわけない。」と思っていました。
でも、そんな私が2級土木取得後の翌年に1級土木まで取得することができました。
今回はそんな悩みを少しでも解決できるように自分の経験も少し加えて紹介していきます。
諦めなければ必ず「合格します!」
過去10年間の出題傾向
上記の表が過去10年間での出題傾向です。
パッと見るだけで翌年の出題傾向が大体予想できますね。
ここ最近で言うと「品質管理」「工程管理」「安全管理」が特に多く出題されているのが分かります。
「施工計画等」は過去10年間以上の出題のがないので出題の可能性は低いと思われますね。
【問題1】の出題形式
経験記述問題ではこのような形式で出題されます。
【問題1】あなたが経験した土木工事の現場において、工夫した品質管理又は工夫した工程管理のうちから1つ選び、次の〔設問1〕、〔設問2〕に答えなさい。
〔注意〕あなたが経験した工事でないことが判明した場合は失格となります。
問題文でもわかる通り毎年2つの管理項目のいずれかを選ぶことができます。
ここで注意したいのは、当てずっぽうで1つの管理項目に絞ることです。
もしものことがあるので、最低でも2つ。万全を期すのは3つの管理項目を考えておいた方が良いでしょう!
ちなみに私は心配性なので3つ覚えました!
試験当日までの安心感は違います!
問題文の最後に「〔注意〕あなたが経験した工事でないことが判明した場合は失格となります。」とありますがこれは参考書の丸写しを防止するためでしょう。
参考書の丸写しをしたい気持ちはすごいわかります。
参考書は全国的に公開され採点者も必ずチェックをしているでしょう。
それでもしバレて落とされたらもったいないですよね?
今までの勉強が水の泡にならないためにも自分の経験での記述をしましょう。
〔設問1〕工事概要の書き方
経験記述の工事概要は以下のような形式で出題されます。
⑴ 工事名
⑵ 工事内容
- 発注者名
- 工事場所
- 工 期
- 主な工種
- 施 工 量
⑶ 工事現場における施工管理上のあなたの立場
工事概要はなるべく具体的に詳しく書くことが重要です。
上から順に説明します。
⑴ 工事名
知っているとは思いますが土木工事であることが前提!
建築工事・造園工事・電気工事・配管工事
以上工事は避けて下さい。
中には一見すると土木工事じゃなさそうな工事名もあると思いますがその時は、工事名の最後にカッコ書きで土木工事にまつわる工種を補足しましょう。
例えば、
○○小学校新築工事(給水管取出し工)
みたいな感じですね。これで土木工事と言う証明ができます。
「工区」や「号」がつく場合はその前の数字も間違えないように注意しましょう。
例えば、
配水管布設工事(第○○工区)
公共下水管渠工事(第○○号)
工事名は一つに絞りましょう!
工事名は暗記するしかないのでなるべく暗記を少なくする為です。
⑵ 工事内容 ①発注者名
ここからは工事の内容をより詳しく書いていきます。
工事の発注者名を誤字がないように正確に記述して下さい。
あなたが元請の場合は発注者の名前を書きます。
(工事請負契約書で書かれている発注者名)
あなたが1次下請の場合は元請会社名を書きます。
(工事請負契約書で書かれている元請会社)
発注者の名前を書くときは、担当課まで詳しく書きましょう。
例えば、
〇〇県〇〇市〇〇局〇〇部〇〇課
□□県□□市□□課
のような形ですね。
元請会社名を書くときも省略せず正式名称で書くこと。
例えば、
株式会社 〇〇建設工業
□□工業 株式会社
(株)で書き慣れているのであれば株式会社で書くように何度か書いて癖をつけましょう。
⑵ 工事内容 ②工事場所
工事場所は、都道府県・市町村・番地・号まで詳しく書きましょう。
道路工事がメインの場合は路線名まで書くとより評価が高いと思われます。
例えば、
〇〇県〇〇市〇〇町○丁目○番○号
□□県□□市□□地先 □□号線
できるだけ詳しく書きましょう。
⑵ 工事内容 ③工 期
工期は現場が完了しているものにしましょう。
工期とは発注者が示す工期で工事請負契約書の記載してある工期を書いて下さい。
例えば、
令和〇〇年〇〇月〇〇日〜令和〇〇年〇〇月〇〇日
20□□年□□月□□日〜20□□年□□月□□日
ここで疑問に思うのがどのぐらい前の工事までいいの?ってとこだと思います。
「過去3年間の中で書きなさい」のような決まりがあるわけではないので、自分が1番印象に残った現場を選ぶのがいいでしょう!
それでも10年以上前だと「本当にそんな覚えているのか?」と採点者も疑問に思うでしょうから、最低でも5〜8年以内にした方が良いと思います。
⑵ 工事内容 ④主な工種
これから書こうとしている作文の工種です!
ここで大事なのは作文と整合性がとれている工種ですね。
道路舗装工事がメインなのに水道管布設工とかコンクリート基礎工だとおかしいですよね?
例えば、
舗装工事がメインであれば舗装工
水道工事であれば配水管布設工
工種なので最後に○○工とするようにしましょう!
⑵ 工事内容 ⑤施工量
ここでも作文内容と整合性が取れているかが重要です。
より具体的に数字を使って記述しましょう!
例えば、
舗装工事の場合・・・表層工、再生密粒度As(13)235㎡
路盤工 M -30 235㎡
水道工事の場合・・・ダクタイル鋳鉄管Φ100×220m
ここで注意したいのが「〇〇工事一式」のようには記述してはいけません。
⑶ 工事現場における施工管理上のあなたの立場
作文を作成している工事のあなたの立場です。
「作業員」とか「会社員」とかじゃありませんw
例えば、
「現場監督」・「現場代理人」・「現場主任」・「主任技術者」などが一般的です。
誤字に気おつけたいので「現場代理人」や「主任技術者」などを選ぶと良いでしょう!
〔設問2〕経験記述の書き方
いよいよ本題の経験記述です!
ここでは工事概要で書いた現場での実際に経験した内容を記述していきます。
⑴〜⑶の項目に分かれてますので順に解説していきます。
工事概要を書いている時点で現場での情景は浮かんでいるとは思いますが、過去の資料や写真なんかを見るとよりどんな工事をしたのか思い出すでしょう!
作文全体の文字数は約540文字程度です。
毎年同じ文字数ではないので柔軟に対応できるよう文字数は少し多めに作成しておいたほうがいいです。
試験本番で文字数を調整するものだと思っておいたほうがいいでしょう!
⑴ 特に留意した技術的課題
文字数=約20字×7行=140字
上記の文字数はあくまで目安です。
ここではどんな工事でどんな課題があったかを書きます。
例えば、安全管理の場合
本工事は、市道〇〇号線に埋設されている既設ダクタイル鋳鉄管Φ100から分岐し、歩道部へ配水管を布設する工事である。
工事中歩道部を規制し施工する為、施工中、歩行者の安全の確保が課題となった。
以上の様な感じです。
⑵ 技術課題を解決するために検討した項目と検討理由及び検討内容
文字数=約20字×11行=220字
文字数はあくまで目安です。
ここでは課題を解決するためにどんな検討を行ったかを詳しく記述していきます。
書き方はいろいろありますが、私は箇条書きでの記述をおススメします。
理由は、わかりやすく書きやすいから。
採点者にもわかりやすいと思い私は箇条書きで記述しました。
例えば、安全管理の場合
工事現場周辺の安全環境を保全する対策を以下のよう検討をした。
① 市道○○号線を片側交互通行とし、歩行者を車道部沿い歩道部側に歩行者通路を確保するよう検討した。
② 市道○○号線沿いに歩車道ブロック(H=200)が設置されており、車道部から歩道部への段差解消をし、つまずき転倒を防止する対策を検討した。
以上の検討の結果、歩行者の安全管理方法を計画した。
⑶ 上記検討の結果、現場で実施した対応処置とその評価
文字数=約20字×7行=140字
文字数はあくまで目安です。
ここでは検討した内容をどのような形で処置したかを具体的に書いていきます。
「検討の結果、次の対応処置を実施した。」このようなフレーズは冒頭で入れるようにしましょう!
例えば、安全管理の場合
検討の結果、安全対策として以下のような処置を実施した。
① 発生材積込ダンプトラックを軽ダンプトラックとし、歩行者が安全に通行できるよう歩行者通路の幅を0.75m以上確保し両サイドに誘導警備員を配置させ安全に通行できるようにした。
② 車道部から歩道部への段差を解消する為、事前に桟木、コンパネ等で作成したものを、歩車道ブロック両サイドに設置し段差の解消をした。
以上の処置の結果、歩行者の安全確保を保ち作業終了した。
まとめ
2級土木での難関は何と言っても経験記述ではないでしょうか。
経験記述を制すれば合格も目前
勉強のコツとしては、学科の勉強を始める前に作文の内容だけでも作成すること!
試験目前になって時間が無いなかで考えてもいい作文が書けません。
やはり内容は大事なので内容を考える時間は多く取ってください。
そして試験の2週間前ぐらいから毎日一つの管理項目を紙に書いて書く癖をつけておきましょう!
忙しい仕事の合間に効率よく勉強をしていくのは難しいですが、当ブログを少しでも参考にしていただければと思います!
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