過去問だけじゃ意味が理解できないな…。
分かりやすい図や表でまとめたので紹介します!
「基礎工とはなんだ?」
「聞いたことはあるけどよく分からない」
こんな悩みがある方は多いと思います。
土木工事の中で専門性が高い分野なので「基礎工」の知識がない方がほとんどでしょう。
想像もつかない分野だと勉強するのにも苦労してしまいます。
最初は誰も知識のない初心者なので無理はありません。
そんな最初の段階から1つステップアップし興味を持ってもらいたいのです。
過去の問題では杭打ちの工法名の特徴につて多く出題されているのでそこをマスターしてしまえば完璧です。
工法についての問題は毎年出題されているいわば鉄板問題!
大きく分けて2種類に分けられます。
【既製杭】と【場所打ち杭】です。
騒音・振動が大きい工法や、逆に少ない工法は、市街地などで多く施工されます。
工法によってもその場に適した工法があり、上記の2つの工法名と特徴はマスターしておく必要があるでしょう!
今回は、知識や、現場経験がなくても基礎工の種類と特徴が分かるように紹介します。
下の表が2級土木の第1次検定の内容です。
基礎工の出題数は毎年3問です!
紹介する内容は、過去10年間で多く出題されている内容をピックアップして紹介します。
【既設杭の施工】過去9年間出題
【場所打ち杭の施工】過去10年間出題
【土留め工法】過去9年間出題
基礎工とは?
まず基礎工とは何なのか?
分かりやすく言うと「地震や地盤の弱さに負けずに構造物を支えること」が基礎の役割です。
街に出れば家や、大きなビルがたくさんありますが街にあるほとんど全ての構造物にはしっかりとした基礎が施されています。
建物の大きさや構造によって多少違うものの、大きく分けて2種類の基礎に分類されています。
▪️直接基礎
直接基礎とは文字通り現在の地盤に直接施工することです。
一般的な住宅は全てこの「直接基礎」で建てられています。
▪️杭基礎
杭基礎は大きな建物に多く使用します。
大きなビルやマンションなんかは大きな機械(杭打ち機)で安全な地盤まで杭を打ち込み建物を支えます。
構造物を建てる前に行うことが「支持地盤」の確認です。
「構造物を建てるにあたって安全な地盤なのか?」
「硬い地盤はどのぐらいの深さにあるのか?」
地震に強い建物を作るためには重要な作業です。
支持地盤の確認は以下の2つがあります。
■平板載荷試験
地盤の支持力と変形特性の確認は、一般的に作業室天井スラブを利用した平板載荷試験による。
■ボーリング
支持力に不安があると考えられる場合は、ケーソン位置でボーリングを行い確認する。
基礎の中でも大きく分けて2つ、「浅い基礎」・「深い基礎」に分類されます。
■浅い基礎・深い基礎
一般的に用いられるのは「深い基礎」が多く、既設杭と場所打ち杭による2つ工法があります。
既製杭の施工
「既製杭」とはあらかじめ工場などで製作された杭を現場にて打ち込む工法のことです。
製品として現場で打ち込むだけなので施工が簡単で、最も多く現場で採用されている工法の1つです。
その中でも「打込み杭工法」と「埋込み杭工法」と分かれています。
それぞれの種類と特徴を紹介します。
【打撃工法】
打込み手順:群杭において周辺から中央へ打ち進むと、締固めの影響が増大し、抵抗が大きくなったり、貫入不足となる。杭群の中央部から周辺へ打ち進むのが望ましい。
打止め:杭の打止め一打あたり貫入量は、杭の種類、長さ、形状、地盤の状況等により異なるため、一義的に定めることは不可能であるが、既往の資料等を参考にして、2~10㎜を目安とする。
杭の配列
▪️各工法による杭の最小中心間隔は下図のとおりです。
場所打ち杭の施工
「場所打ち杭」とは「既製杭」とは逆で、現場にて製造し打ち込む工法です。
施工時間は多くかかりますが騒音や振動が少なく市街地などで多く使用されます。
既製杭のような運搬の制限がなく大口径の杭が施工可能であるが、泥水や排水の処理が必要となります。
その中でも「機械掘削工法」と「人力掘削工法」と分かれています。
それぞれの種類と特徴がこちらです。
土留め工法
「土留め」とは一体何なのか?
開削による工事を行う際に、掘削した周辺土砂の崩壊や止水を防止する必要があるとします。
このとき用いられる仮設構造物が土留めです。
土留めは、土圧や水圧を受ける土留め壁と、それを支える支保工で構成されれています。
土留め壁は、「既製矢板による工法」と「現場打ちコンクリート(またはモルタル)による工法」があり主な工法は下記の通りです。
【既製矢板による工法】
- 親杭横矢板工法
- 鋼矢板工法
- 鋼管矢板杭工法
- 既製杭コンクリート矢板工法
- 木矢板工法
【現場打ちコンクリートによる工法】
- 地中連続壁工法
- 柱列式連続壁工法
■代表的な土留め壁の種類と特徴
土留め支保工の部材と名称
まとめ
今回の「基礎工」は大規模な建設現場でよく見かけることが多いですね!
建物が建つ前には絶対に欠かせないのが基礎工です。
さまざまな工法があるので一語一句覚えるのではなく、工法をイメージすることが重要です。
毎年出題されている既製杭・場所打ち杭・土留め工は確実にマスターしておきましょう。
日々の忙しい中、受験勉強をするのは大変ですが、当ブロブを少しでも参考にしみてください。
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